日活放送
芦川泉+小百合
高校の時に僅か二十三歳で亡くなった赤木さんのためにこの重いブルーの夜霧に濡れた曲ハマってた時、私の人生にはこんな一日があるって思わ掛けなかった。だって本当に素敵で夢みたい、前に向こうって勇気出せるようになったからさ。映画中の人物も観る手の私達も、こんなに人影が見えなくて曖昧な輪郭しか捉えられない夜霧に掛られ、港から海で明滅してるネオンの光を眺める。彼の目は何が見たんだかな?夜のブルーライトの横浜のバー?革ジャンコート着てる丸顔の女の子「アシカワ」?昼下がりであった誰もいないリング?でも私は見たのは自分の転生だよ。神様がくれた修羅場の血付いてるままに、生きて変えた人生だよ。目を瞑ったら逆にトランプの数字をわかるんだって……銀座の恋物語って、あれも一生忘れられないよ。
3.5
六十年代良心之作